このレビューはネタバレを含みます▼
現実の生活と過去の思い出が交互に描かれながら、物語が進んで行きます。1ページも見落とせないし、見落としたくない(笑) ぎゅうぎゅうに中身が詰まった内容の濃いストーリー展開です。
ある日突然、日下から突きつけられた別れ話。御厨が忘れてしまった〈約束〉とは…? 謎解きのような要素もあり、笑える軽快さあり、胸にくるわびしさや切なさを含んだシリアスあり、人生を斜に見た皮肉な面もあったりと、一辺倒ではない話の流れに読み応えがあって(^^) 満腹感がスゴい(笑) そして、耽美 (笑)
作者様も後書きに書かれてましたが、お耽美が思い出したように突然ヒョコっと顔を出す。そのヒョコっ具合いが絶妙で。耽美、恐るべし。いや、作者様の感覚が恐るべし!
学ラン来て御厨を待つ32歳の日下が、写真の中の耽美な日下17歳とは、絶妙に異なるコミカルさをまとっているのが、笑えるのだか物悲しいのか。これが歳月が成せる業…(笑) いや、んん~ん~!!とはなりましたけどね(*´艸`)♡ 目の保養です。御厨の会社に翻訳(それもドイツ語!!)しに行った日下も、んん~ん~(*´艸`)♡ でしたが。
外せないのは、よし美。「ビッグマザー」とは、なんぞ?…と、目次見たときに思いましたが、彼女はまさにあらゆる角度からみて「ビッグマザー」でした。いや、お見事!!