このレビューはネタバレを含みます▼
試し読みをして「これ絶対おもしろい」と確信したので購入。
結果、大正解でした。
あとがきを読むまでスピンオフだと気づかずに夢中で読んでいたのですが「メルトアットナイト」にちょこっと出てくる二人のお話とのこと。
メルトアットナイト、見てみたらすでに購入済みで自らの性癖の分かりやすさに思わず笑ってしまったのですが、スピンオフだと言われるまで気づかない程度には今作の二人の出番は少ないです。
前作のメルトアットナイトの方はウリ専で働く大学生×あがり症の癒し系男子リーマンなのですが、エロ多め。
今作のテイクユアータイムはメルトアット〜の受けの職場の二人のお話ですが、エロは少なめ。
濡れ場も描けると分かるともっと見たいと思わなくもないけれど、テイクユア〜は少ない濡れ場を補えるだけの内容があるので全然物足りなく感じませんでした。
テンポも良いし、表情にはあまりでないけどまっすぐに感情をぶつけてくる滝藤(攻め)に志島(受け)が絆されていく過程が丁寧に描かれています。
滝藤の初恋をバグと揶揄した志島に対する滝藤の「朝見かけたらその日一日ツイてると思う〜」のところには思わず「あー……これは恋だわ」と頭を抱えました。
基本的に無表情で率直だからこそ、滝藤の台詞や表情の変化は刺さるものが多かったです。
前述の通り、あとがきでメルトアット〜のスピンオフだと知ったので今作を読んでから久々にメルトアット〜の方を読んでみたのですが、滝藤については今作よりも生意気な印象を受けたのでちょっと驚きました。
けれど物語として描かれていないところで志島に対する恋心を募らせ、今に至るのかと考えるとそれもまた感慨深いです。
今作はメルトアット〜の方を読んでなくても十分に楽しめる内容になっていると思いますが、個人的にはあっちもかなり好きなので読んで欲しいかな。
だってあの、ほら、ムチムチ受けなので……(笑)
ただし方向性が全然違うことと、前作に滝藤と志島はほとんど出てこない上に二人のラブな雰囲気は皆無なので、試し読みをしてみて気になったら読んでみるという感じでいいのかなと思います。
作者買い、確定です。