ラブ キス(2)
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ラブ キス(2)

一穂ミチ/yoco

読まずにいられない

2021年7月25日
二作続けて読みました。読み始めてすぐ、辛い気配に、やめれば良かったな、と思い、何度か休み休みしたのですが、気になって気になって、結果一日二作通して読んでしまいました。幼なじみの苑と明渡。生まれ育った環境は全く違う苑と明渡。ストーリーは重いです。辛いです。真剣です。でも、いつも希望や優しさが先に見えかかっています。暗闇にいた苑を唯一の光で照らしてきた明渡。繰り返し繰り返し立ち止まり、戻り、また沈み込んでしまう事を繰り返しながらゆっくりじっくり歩みを前に進めていった苑。ようやく見えた自分の気持ち。消え入りそうだった苑が、しっかりと明渡と並ぶようになったラストの力強さに感動しました。心に染みいる作品でした。少し休んで、今度は力を抜いて最初から読み返してみたいと思います。新たな感動がありそうです。
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