魔道祖師
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魔道祖師

墨香銅臭/鄭穎馨/千二百

絶対に読むべき‼︎と断言できます

2021年8月4日
BLと、一括りでは語れない程に壮大な物語です。日本で言う大河ドラマのようであり、ファンタジーでもあり、その圧倒的な世界観の中に複雑に怨念・邪念・愛憎が混ざり合い、交錯する人間関係…とにかく素晴らしいです。物語のあちらこちらに散りばめられた大小の伏線が、後から大きな意味をもって読者に襲いかかって来ます。「あの時のあれは、そういうことか‼︎」と、点と点が線になったり、事実が思いがけない方へひっくり返ったりと、何度も様々な衝撃にあうでしょう。私はアニメから入りましたが、ただ何となく見始めただけだったので、他所ごとしながら見ていましたし、終盤に来るまで内容もサッパリで登場人物の区別もついていませんでした。ところが、どの辺りからか何キッカケか分かりませんが、いきなりスイッチが入り登場人物や大まかなストーリーを追いかけるうちにハマってしまい、ドラマ『陳情令』を見て、(シーモアではまだ公開していなかったので)小説も本で買って四巻全て読みました。アニメとドラマでは(中国というお国柄)BL要素を抜いて制作されています。『陳情令』では内容も大幅に改変されています。ですので、BL要素が欲しい方は小説がいいと思います。ただし、小説には挿絵等が一切ありません。お勧めは「アニメで登場人物と関係性をイメージしてから小説を読む」です。BL要素は四巻の終盤からしかありませんが、BL要素なしでも「絶対に面白い‼︎」と、断言できます。これほどまでに作り込まれた壮大な物語を読んだ事がない私には、衝撃的でした。古代中国ファンタジーの要素も相まって世界観に酔いしれるとはこういう事かと思います。これから読む・見るという方へ…アニメはまだ最終章まで公開されていません。ドラマは完結していますが、内容が所々違いますし、ラストが大きく異なります。それでもどれもそれぞれに魅力的です。それぞれを楽しむ為にもぜひ小説で原作を読んでみて下さい。
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