いびつなボクらのカタチ
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いびつなボクらのカタチ

見多ほむろ

娘の行動力と母親の落ち着きが結んだ恋

ネタバレ
2021年8月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 上記のタイトル通り、BLには珍しい設定です。ゲイであるピアノ教師•阿部佑真は7年同棲した相手に簡単な置き手紙だけで出て行かれ傷心のところに、母親が足に怪我をしたとの報せを受けます。実家に帰ると一人暮らしの母のベッドに覆い被さる人影を発見、咄嗟に箒で殴りつけたその相手は、介護職員でピアノ教室の生徒である舞花の父親•沢田伊吹でした。伊吹•舞花の親子との関わりがだんだん増えていく中で、一人で娘を育てている伊吹の不安を解消したいと、佑真は何とか寄り添おうと努めますが、伊吹の不安の正体は佑真が考えていたよりも、もっと深く苦しいものでした。
佑真と母親、伊吹と舞花の4人が助け合い、支え合いながら日々を重ねてゆきます。それぞれが寄りかかり過ぎずに相手を想う、風通しの良い関係が心地良いです。
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