このレビューはネタバレを含みます▼
表題作のみ全6話+描き下ろしで合計200ページ。作者さんの作品いくつか持ってますが、今までの作品の中で一番好きかも。その腕っぷしの強さから流されるままヤクザになってしまった廉太郎が、組の解散を機に都会を離れて辿り着いた田舎で、「山犬さまの子」と呼ばれる野生児・銀と出会って…というお話です。流されてばかりの自分の人生に辟易していた廉太郎が、変わりたいともがいているところで出会った銀。銀がそんな廉太郎の生き方に良い意味で風穴をあけた感じで、逆に銀も心の拠り所を見つけることができて、お互いに救われたんだなぁとジーンとしました。お互いの過去は重めなんですが、しんみりさせすぎず、でもちゃんと深みがあって、そのバランスが上手だなぁと思いました。銀の過去を知ってあまりの重さに最初は拒絶してしまう廉太郎ですが、最初は「ひどい!」と思ってしまいましたが、その一旦逃げるっていう行為がなんか人間らしいというか地に足着いた感じで、よくよく考えると良かったのかも。銀のキャラ的にどんなエッチになるんだろう?と思いましたが、めっちゃエロいわけではないですがちゃんと心が繋がるエッチになってました!あとは皆さん仰っているように、叔父さんとパートナーの関係もちょっと気になるかも。どっちがどっちだかポジションも想像できない感じでした笑。