毒を喰らわば皿まで
」のレビュー

毒を喰らわば皿まで

十河/斎賀時人

オトナのファンタジー、激推し!

ネタバレ
2021年8月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ うっわ、悪の宰相様、カッケー!
悪役令嬢の断罪シーンからの、実のお父様による逆転劇という、異色の作品です。設定をしっかり作りこんである上、各キャラの心理描写も丁寧なので、話の密度が凄いです。1巻でキッチリ完結しているのも、素晴らしい。
たぶん、わかりやすい勧善懲悪でサラッと読めるお手軽恋愛物とかが好きな方には、向かないんじゃないかなぁ? あと、主人公が好みに合うかどうかでも、評価が分かれそう。
私は、久々に読みごたえがある小説に出会って、狂喜しましたが(笑)
もーね、悪の宰相・最後の賢者の異名をとる主人公がね、切れ者な上に呪いで二十歳そこそこの外見で、いじめっこ気質の性悪美人とか、最高じゃないですか?(しかも受)
彼に手玉に取られてまんまと陥落し、狗扱いされてるコワモテ騎士団長殿が見ものv また、保身を考えず団長を堕としにかかって、やはり自分も相手に嵌っちゃう主人公、可愛げがあって好き(笑)あー、面白かったぁ~!
2巻は、解呪方法を探しに行った時のエピソードです。1巻ほどのボリュームは無いですが、主人公の心の闇と情の深さに、ゾワっとします。こちらもオススメ。
個人的には、1巻エピローグの、坊ちゃんとワンコとカリス猊下の、その後が気になるぅ~っ 蛇足になっちゃうかもですが、ぜひ続きを読みたいです。熱望。
いいねしたユーザ4人
レビューをシェアしよう!