悪だくみにも花はふる
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悪だくみにも花はふる

雨隠ギド

花降る午後の二人だけがわかる言葉

ネタバレ
2021年8月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 『恋まで百輪』『悪人を泣かせる方法』シリーズ最終作。弁護士の小山鷹尾は、突然拉致されそうになります。さらに鷹尾の弟•虎二の花屋も被害を受け、どうやら虎二の恋人•小太郎の組関係のいざこざがが関係しているらしいことがわかってきます。様々な波紋を呼びながら、逃げ癖のある鷹尾が、お金無しでは自信を持って鷹尾に向き合えない恋人の譲に、逃げずに気持ちを伝えます。2CPとも愛に溢れたハッピーエンドを迎えますが、譲×鷹尾の余韻に満ちたラストシーンが素晴らしいです。
『線路沿い走る』鷹尾のたった一人の友人『悪人を泣かせる方法』に登場したお人好しの木島くんのお話。いい人どまりの木島はプロポーズしようとした日にフラれます。鷹尾に愚痴りつつ飲んだ帰りに、よく電車で肩を貸してやる学生らしき青年と共に寝過ごしてしまいます。何事も無く一晩を共に過ごしますが、青年は木島に「アンタ嫌いだな」と言い残して去るのでした。後編ではその青年•立花くん視点でストーリーが進行してゆき、木島は「誰にでもいい人」のクズさを知るのでした。『やる時はやる男』では、そんな木島がバシッと決めてくれます。
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