世界でいちばん遠い恋
」のレビュー

世界でいちばん遠い恋

麻生ミツ晃

高評価に納得

ネタバレ
2021年9月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ ヴァイオリン専攻の音大生 十嘉と重度難聴のデイトレーダー 五十鈴のお話。レビュー評価がとても高いので気になってました。読んで「なるほど」と納得。
音大生の十嘉は「音」のある世界が当たり前で普通すぎて、それに対する価値観が一面的でしかなかった。それがヴァイオリニストとしては致命的というか、行き詰まりになっていて…。
そんな時に「音」のない世界で生きている五十鈴と出会って、彼の日常に触れることで、価値観が広がっていく。そういう人としての成長というか変化が、とても丁寧に描かれています。
そして五十鈴の側にもまた、同じように変化が訪れてきてます。
BLじゃなくても、こういう出会いってとても貴重で素敵だよねと思うお話。
ストーリー以外でも、2人だからこその距離感(筆談してるときとか)の描き方?アングル?が美しくて優しい感じがしていいなと思いました。
作者さまが「柔らかいお話を描きたくて」とコメントされてましたが、柔らかい中にも1本芯が通ってるような感覚で、読み応えある作品だと思います。
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!