今夜ベッドで待っていろ
」のレビュー

今夜ベッドで待っていろ

斉川冬

キャラは良いけどBLである意味は…?★3.5

2021年9月5日
実は作者さんの既刊「蛍は明日死ぬ」があんまり合わなくて、今作品の購入もちょっと足踏みしてたんですが、次々とあがるフォロー様方の高レビューに後押しされて購入しました。今作は表題作のみ全6話+描き下ろしで合計213ページ。幼馴染の景虎×陽太のお話です。付き合って半年、そろそろ次のステップに進みたい陽太。一方の景虎はその体格と巨根から、挿入することで陽太を傷付けたくなくて…というストーリーです。ストーリーだけ見ると、単に挿入するまでの過程を描いているだけなんですが、現在の二人の関係が出来上がるまで、過去のエピソードなども絡めて丁寧に描かれていたと思います。個人的に体格差も好きだし可愛らしい感じの受けも好きなので、二人のキャラはとても良かったんですが、既述の通りストーリーは至ってシンプルなので少し物足りなかったかも。あと、親や兄弟、友人達はもちろん、学校全体に対しても二人の関係がオープンなのがどうしても違和感を感じてしまって、すごい引っ掛かってしまいました。同性同士だから関係を隠しておくべきとか、同性だからもっと背徳感とか葛藤があるべき、というわけではないんですが、姉の前でキスして姉がそれを母親に伝えるとか、幼い妹弟の前でも裸で抱き合うとか、何というか男女のカップルでもそこまでしないんじゃ…?いや私の考えが古いだけで今時の子達はそれが普通なのか?関係がオープン過ぎだし、周囲の人間もそれに全く違和感なく接していて、もはや男同士のBLである必要があまり感じられませんでした。
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