屍と花嫁
」のレビュー

屍と花嫁

赤河左岸

お見事でした。

ネタバレ
2021年9月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 初読み作家様ですが、鮮やかなチャイニーズレッドと中華風の美しい表紙に誘われました。
フォロー様、フォロアー様のネタバレなしでとのアドバイスで、読ませて頂きました。
なんともミステリアスな開幕です。ほの暗さを漂わせ、謎めいた導入部分がゾクゾクさせて、好奇心を掻き立てられます。
まっさらな気持ちで読み始めたものの、自分に読み解ける自信も洞察力もないですから、私にはレベルの高い作品を選んだ事がとても不安でした。これは一体どういう?と真っ白にした頭の中が更に真っ白…
しかしながら、読み進めていくうちに見えてくる真相に、あぁ、なるほどなと感心すると共に、背筋がゾクッとなりました。そういう事かと納得しつつ、究極の愛ゆえの狂気とも言える行動にそら恐ろしくなりました。愛ゆえに…なんでしょうねぇ。それが切なくもあり、美しくもあるのかもしれません。彼らは幸せを得たのでしょうか…互いに拠り所であって、共に生き、やがては共に死を迎える。それが一等唯一の幸せなんですね。
蓮の葉や蓮の華が作中に散りばめられていて、あぁなんと上手い使い方。ホントに、構成も展開も面白く仕上がっていたと思います。
お見事でした!
ネタバレなしで書く事が苦手なもので、迂闊にやらかしてしまうのですみません。
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