このレビューはネタバレを含みます▼
244頁。全体の雰囲気がとても柔らかな、心の傷が癒される優しいお話。おにぎりがキッカケで麻痺していたそれぞれの心の傷や固さが溶けていきます。みんなで食べるとおいしいね、と言える幸せ…!
出会いを生み出した種くんがリアル子どもで笑、お世話する穣くんの気持ちに悲喜うんうん頷きながら…
ストーリーは、自分を客観視して行動に移せる主人公の豊くんが動かしてくれますが、その豊くんを前向きにしてくれたのが穣種兄弟という素敵な循環!豊くんが冷静な自己分析でお兄さんへの自分の想いまで行き着けたのは凄いな強いなと。そこまで考えを深められる豊くんだからこその、想いが通じ合ってからの展開、不意打ちのおとうの哲学、真っ直ぐな正論が胸にきました…涙。生きるってそうですよね、と。
修正や本番はありませんが、別のドキドキがありました。
本編後の描き下ろしで火をつけられて…三田先生、豊くん穣くん種くんの続編が見たいです笑!本編では豊くんへの言葉を何度も種くん奪われてしまう穣くんに肩入れしてしまいますが、種くん視点でみても豊くんとの素敵な出会い、なのですよね笑。
もやもやが晴れて地に足がついたような、とても心が穏やかになれるお話でした!