強すぎない犯罪アクションストーリーなど





2021年9月24日
やっぱりここでも川原節の、肩に力入ってない作風で、ゆっくり事件の兆しを話に混ぜ、あれっ!?ってスピードで仕込まれた事件が形を見せ、全容のスケールの割には、大がかりな流血など無しに、1件落着。
好きな人にははまる蘊蓄が面白い。
全2巻、各260頁ほど。
2巻目の1 /5で終わるので、表題作は300頁強。
あとは、「空色の革命」50頁ほど、「オペラ座の怪人」90頁ほど、「夢だっていいじゃない」50頁ほど。
追記予定。まだ表題作読んだのみ。じわっとした面白味。
他が楽しみ。
「空色の革命」は、「笑う大天使(ミカエル)」の3人娘のうちのひとり、和音の話。すっとぼけた調子でハイスクールを過ごしているようで、その実、家庭内は父母がいながらもまるで居ないのと同じ。胸がぎゅんと重苦しい。そこはもうわかっていたが、父親が娘の年さえわかっていない読むこちらが辛い場面、2度目の描写には何か変わる予感は既に持たされてる。保護者代わりのお兄さんの存在の関わらせ方が、ひとひねりふたひねり。和音の、まるで死んだような主体性が、読んでいて泣けてきた。ふた親は勝手に遠回りの青春、和音が受けた被害はこれからの人生では取り戻せそうなことに心から安堵。
「オペラ座の怪人」ならぬ怪熊と、寂しい者同士、そして、柚子達3人の猫かぶり者同士のひと冬の交流。これは辛かった。ロレンス先生の胸中を思うと。
「夢だっていいじゃない」は生き別れだった兄一臣に母の死後引き取られ暮らす文緒がメインのターン。一臣の妹への愛情が胸を打つ。でも、彼だって産みの母の死に目には間に合わなかった。この兄妹が互いを大事にしながらも、それぞれ納得のいく相手を見つけて欲しかった。全員って訳にはいかないのがお話のバランスなのだろうが、なんだか落ち着かない。
話はいいところで区切りがついている。
文緒で始まった話が文緒で終わったような形となって、2巻まるごと、和音、柚子、文緒にまつわるシリーズだった。
良かった。
好きな人にははまる蘊蓄が面白い。
全2巻、各260頁ほど。
2巻目の1 /5で終わるので、表題作は300頁強。
あとは、「空色の革命」50頁ほど、「オペラ座の怪人」90頁ほど、「夢だっていいじゃない」50頁ほど。
追記予定。まだ表題作読んだのみ。じわっとした面白味。
他が楽しみ。
「空色の革命」は、「笑う大天使(ミカエル)」の3人娘のうちのひとり、和音の話。すっとぼけた調子でハイスクールを過ごしているようで、その実、家庭内は父母がいながらもまるで居ないのと同じ。胸がぎゅんと重苦しい。そこはもうわかっていたが、父親が娘の年さえわかっていない読むこちらが辛い場面、2度目の描写には何か変わる予感は既に持たされてる。保護者代わりのお兄さんの存在の関わらせ方が、ひとひねりふたひねり。和音の、まるで死んだような主体性が、読んでいて泣けてきた。ふた親は勝手に遠回りの青春、和音が受けた被害はこれからの人生では取り戻せそうなことに心から安堵。
「オペラ座の怪人」ならぬ怪熊と、寂しい者同士、そして、柚子達3人の猫かぶり者同士のひと冬の交流。これは辛かった。ロレンス先生の胸中を思うと。
「夢だっていいじゃない」は生き別れだった兄一臣に母の死後引き取られ暮らす文緒がメインのターン。一臣の妹への愛情が胸を打つ。でも、彼だって産みの母の死に目には間に合わなかった。この兄妹が互いを大事にしながらも、それぞれ納得のいく相手を見つけて欲しかった。全員って訳にはいかないのがお話のバランスなのだろうが、なんだか落ち着かない。
話はいいところで区切りがついている。
文緒で始まった話が文緒で終わったような形となって、2巻まるごと、和音、柚子、文緒にまつわるシリーズだった。
良かった。

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