主人公たちのそれぞれの涙に触れる短編集





2021年9月28日
短編でこれだけ表現できる作者さんてどれだけいるんでしょうか。以前立ち読み増量の際に表題作の「半壊の花」は読み切れてしまってその後悔や切なさを十分に堪能できたので購入を迷いましたが、ほんと買って正解だったなと思います。他3作の短編もすごく良かった。ノスタルジックな雰囲気を感じさせるのが上手い早寝先生の「扉の向こうの凪いだ海」、「稲穂に帰る道/つづく道」。この稲穂〜のお話は私の琴線に触れました、言葉のやり取りがすごく好き。「嘘つきたちの食卓」はふたりのキャラがすごく気に入ってしまって…とても30p弱と思えないくらいに長くふたりを見てきた気分になれました。

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