70年目の告白~毒とペン~
」のレビュー

70年目の告白~毒とペン~

高階良子

ベテラン女性作家の壮絶エッセイ

ネタバレ
2021年10月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ たまたまボニータを買ったときにこの話が載っており、漫画家の先生方のエッセイが大好きなので読んで引き込まれました。
母の死をきっかけに壮絶な少女時代を現在のご自身が幽体離脱?して当時を冷静に、当時のご自身に言ってあげたいことを言いながら振り返る新感覚なエッセイ漫画です。

現代だと毒親といわれる母、理解者だった父の死、兄弟の見ていないところで詰られ、おそらく小児鬱を発症、寄り添うことを知らない教師、努力を踏みにじられ自己肯定感が育たない日々・・・そんな中で、マンガだけが救いだった。
本当に壮絶ですし、戦後まもなくと昭和の混迷期の描写があいまって、平成生まれの私が知らない世界が生々しく描かれており、凄まじいです。
いいねしたユーザ7人
レビューをシェアしよう!