このレビューはネタバレを含みます▼
感覚的にピアノを奏でる明慶×才能溢れる秀才・要。才能があってコンクール受賞歴もあるのに未来への行き詰まりを感じていた要は、突破口を求めてクラシックアイドルのオーディションに応募。そこで魅力的な音を奏でる明慶と出会い、ピアノデュオを組むことに。上下巻読了、すごくよかった。画面越しに良質な音楽をたっぷり浴びた気分。アイドルと言うと軽く感じるけど、二人のピアノはあくまでクラシックなので逆にアイドル感はほぼなし。素質はあるけどムラがあって未熟な明慶と、技術も情熱もあるけどお堅い要、最初は噛み合わなかった音が少しずつ変わって二人の形を見つけていくのがじっくり描かれてます。二人の間には常にピアノがあって、それが心のすれ違いから崩れてしまうのが見ていて痛かった。要が気持ちを自覚してから一気にBL要素が強くなり、言葉で伝わらなかったものをピアノを通して伝えるシーンが感動的で私も泣きそうに…。上巻が総280P、下巻が総271Pとボリューム満点、読み応えも抜群。二人の明るい未来も感じられてよかった!