リンゴに蜂蜜
」のレビュー

リンゴに蜂蜜

秀良子

塗り替えられるネガティブな日々

ネタバレ
2021年11月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 幼い頃から自分がゲイである事を認識していて、しかもその事で暗い(辛い)過去のある大学生:夏樹と、1学年下の、明るくて女子にも人気のあるコマノとのラブを描いていますが・・・なかなかに秀逸なCPでした~✨
なんせ夏樹が・・・今までの過去もありネガティブなんですよね(^^;なので、陽キャでズカズカ入ってくるコマノが苦手で拒絶反応・・・な感じなんですが、逆にその性格に救われる部分もあったりして・・・・苦い思い出もあるけれど、ズブズブな沼から引っ張り上げてくれるような・・・そんなポジティブな作品でしたね・・。
初読みの作家さんでしたが、描写がきめ細かくて、感情を揺さぶられました。
ホントなら好きな人と相思相愛で付き合えたら一番幸せなのだけれど、そんな出会いもままならなかった夏樹の・・・ホントに自分を好きになってくれた人を好きになって良かったね・・・な、じんわりハッピーな作品でした(^^
「リンゴに蜂蜜」が出会いの作品ですが、手前に「渚の青いパラソル」という、なんとなくCPっぽくなってきた2人が過ごす、サークル?の夏の海の出来事と夏樹の回想・・・みたいなお話しが入っていて、こちらは・・いちゃなラブです♪
他に「世界の終わりのなつもよう」前・中・後編・・こちらのほうがメインかな?くらいのページ数でしたが(^^;でもこちらもじっくり味わって読むタイプのお話しで「もうすぐ世界の終わりがくる」という予言に、いてもたってもいられなくなり学生時代にずっと気になっていたコに会いに行く・・・という、結構突拍子も無い感じで始まるのですが、段々とラブの方向に向いていく内容で・・・今までやれたのにやろうとしなかった事とか・・言いたかったのに言えなかった事とか・・もしも世界の終わり・・が無くても、自分の命の終わりが近づいたとき・・どうするだろう?などと色々考えさせられましたね。
素敵な作品を創られる作家さんだと思います(^^
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