オメガアレルギー
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オメガアレルギー

イズミハルカ

あっさりしているけど濃密な・・・

ネタバレ
2021年11月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ αの御堂はフェロモンアレルギーで、Ωのフェロモンに誘発されてラットになってしまい相手を襲ってしまうことがあるんだけど、その時にたまたま居合わせてしまったΩの緋山。
緋山がα嫌いで最初は嫌われていたのに、話してみると意外と不器用で優しいことに気がつき、御堂は緋山を気にし始めていたら、以前ラット化して抱いてしまったΩの子に御堂と緋山が話していたことを聞き、自分は相手にもされてなかったことに怒り、御堂と緋山をある空き教室に閉じ込めた。、緋山がヒートが近いことに気がついた御堂はラットを引き起こし、緋山を抱いてしまったことで二人のいびつな関係が始まり。
ある日、緋山は御堂に契約上の番になろうと提案する。番になれば、御堂はフェロモンアレルギーを緋山以外には誘発されないですむし、緋山は番とかどーでもよかったしこれ以上αの番にとか考えなくて済むからという理由で、本当に契約上だけの関係でよかったことから、二人の利害が一致しての番であった。
緋山は首に傷跡があったが、これは昔義理の兄に無理やり番にされそうだった為、噛まれたくない一心で自分で首をカッターで切った跡だった。
その義理の兄が独特な世界観を持ち、緋山を振り回すが、彼は彼なりに弟を可愛がっていたし、他のαにひどい事をされそうになる位なら自分の番にして守ってやるという思いから、噛もうとしていただけだったことも分かる。
う~ん?それも結構自分勝手では?と思いました。
だって緋山の意思はどーでもいいのかなぁ?と。番になってもいいと確認してないですよね?というか、義理でも兄弟なんだからまずいのでは?
色々な問題があったし、緋山にその気はなかったから、そういうことをして抵抗しているのにね。
確かに御堂も緋山兄と似たり寄ったりな事を最初してしまったけど、色々と話したりしていくうちにお互い気になる存在になっていたことも確かでしたよね。
御堂がどんどん緋山によって気持ちを変化させていき、人として成長させていたことが見ていて分かりました。
丁寧な心理描写と話しの展開が上手く繋がっていて、よい作品に出会ったなと思いました。
続きが見てみたいと思った作品でした。
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