このレビューはネタバレを含みます▼
すごく呆気なく読了しました。
どこで盛り上がったんだろう?と思うくらいサラッと「了」になりました。え。終わり?ってビックリしました。
先ず。
攻めをわざわざヤ○ザの設定にする意味があったんだろうかと思うくらいにその種のエピソードが無い。攻めの事で表現されるのは身長と声くらい。
読んでて、これ普通に何処かの御曹司とか大きい会社の社長にしても良くないか…?みたいな、手土産持参するただのさわやかリーマンぽいキャラで終始。
受けは生まれつきの全盲で、両親も亡くなっていて人間関係が希薄(就職はしています)という設定。えちえちの知識を共有するような友達はおらず、その手の話は小説から得たほんの少しの知識。なので、そっちには疎いピュアボーイなんですが、初めて攻めに触れられた時の口から出る言葉がまた、、、なんか、、、古風ですね。そして騒ぎすぎ。
(ちなみに全編通して本番は有りません。)
最後まで読んでも、2人のキャラに深みを感じませんでした。ストーリー展開も、恋愛成就するのになんの壁も無く全てサラーーーッと。
全盲の人の暮らしぶりを良く勉強なさっているのは分かります。むしろそっちに比重を置いてるくらい(汗
もちろん、障害を持っている方だってごくごく普通の恋愛をするでしょう。
全盲をことさら悲劇的にすることもないし。
でも、小説にするのだったら、もっと盛り上げられる素材の話。
例えば無垢なピュアボーイがどうやって攻めに染めあげられていくかとかね。
恋人になる事で裏社会に関わらせてしまう攻めの苦悩や、生活全般で攻めに介添えをしてもらわなきゃいけない事に悩む受けとか描けば、ベタではあるけれどもっとドラマティックになったかも。
もったいないなぁ…。