スメルズ ライク グリーン スピリット SIDE-B
永井三郎
何回も読んで、心を研ぎ澄ませていきたい。
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼
自分のセクシャリティも親も生きる環境も選んで生まれて来れないですもんね。
何かの影響を受け続けるしかない私たちが決断する時、自分の気持ちをどれだけ込められるのか…
三島が辛いいじめやもっと酷い目にあっても、なんとか自分を保てたのは母の注いできた愛情のおかげだった。
桐野が中学生という早い早い段階でした決断。そうさせたのも母の愛。と同じくらいの母への愛情だった。後悔はしてないだろうし、自分で掴んだ幸せを大事に思っているでしょう。それでもやっぱり切ない。
あの夏の日を思わない日があったんだろうかと思うと涙が出てしょうがない…。
そして夢野のような生き方。
バカなりの伝え方にはグッときた、間違えてからもずっと考えてたんだもんね。
その気持ちを大事にしたら良いよって言ってあげられる母親のおおらかさが素敵だった。
誰かが大事な決断をする時に、あなたの気持ちが1番大切だと言ってあげられる存在に自分がなれるかもとその時気付きたい。
自分で選べなくても周りが変えられることがある、そこからは本人次第なんだからと大人になった三島の姿にこちらも背中押されました。
本当に素晴らしい作品。
感受性ビッリビリ震えました。
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