テンカウント
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テンカウント

宝井理人

矛盾した感情を抱える葛藤がよく描かれてる

2021年11月12日
お互いが相手に対して矛盾した感情を抱えていて、その葛藤やコントロール、そしてコントロールできない様、うまく描写されていたと思います。6巻に渡る長編ですが、主な登場人物は城谷と黒瀬のふたりに城谷の会社の社長と同僚の三上くらいで、ほとんどをふたりの関係性を丁寧に表現することに費やされていて読み応えありました。新鮮だったのが、お互いが持つトラウマについて読者にはわかるけど言葉にして話すことがないこと。話すことはなく、お互いがトラウマを越えていくことができたのが印象的でした。最終巻の涙に安堵し、描き下ろしに萌えました。
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