手負いのライオン、囚われのバンビ【コミックシーモア限定特典付き】
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手負いのライオン、囚われのバンビ【コミックシーモア限定特典付き】

めちゃ良かったぁ~。

ネタバレ
2021年11月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者様買いです。芥作品の胸の痛みとキュン処がクセになっていて、分冊版途中からの単行本購入です。もったいないとわかりつつ、好きな作家様は新作出るとどうしても我慢出来ません。歯をくいしばって我慢する時もあるんですけどね…
ハズレなしの芥先生。今回も面白かったですよぉ。テーマは王道なんですけど、展開にハラハラ、ドキドキ、読み手の感情の煽りがお上手です。
スクールカーストの頂点と底辺と言えば、ちょっと手が伸びにくい方もいらっしゃるかもしれませんね。多少なりとも差別的な事もあったりしますが、それほど不快感は気にならないと思います。
容姿、学力、人気、非の打ち所のない頂点にいる玲央。真面目で勤勉な特待生の花鹿。なるほどのタイトル名とキャラの名前です。
ある時、玲央に学内で自-慰を見られてしまった花鹿。それをネタに脅されて…という展開。玲央の言うがままになる花鹿なんですが、ある事が起きて…

ここからがドキドキしながら読みました。ある日を境に頂点の玲央の変化。それに乗じて嘘を重ねる花鹿。あるある感なんだけど、面白いんです。
玲央の変化はどこからどこまでが真実なのか。そのまま鵜呑みにしたいけれど、当然読み手も半信半疑になります。当の花鹿は、嘘をついた罪悪感と今の状況が続く事を祈る気持ちがすごくわかる。喰いちぎって食べつくしそうなライオンが、鹿をペロペロ舐めてくれるんですもの。
いつ花鹿の嘘がバレるんだろうとか、逆に玲央が嘘をついてるのか?とか玲央の状態とか緊張感を楽しめます。

頂点と言えど、人から受ける妬みもあるし、失敗もある。天は二物も三物も与えてくれてはいるけれど、楽な事ばかりじゃないんだね。努力せずして天才はいないのかもしれません。頂点だって、人知れず努力をしていますね。そんな所を知ってしまったら、花鹿が恋に落ちるのも十分な理由になるなと思います。その恋心を少しでも守ろうとする花鹿がいじらしいんです。そして花鹿の涙で胸が痛くなるのです。
いろんな事がわかった時、切なくなって、嬉しくなって、思い切りこの恋の展開を楽しめました。
芥先生の物語はいつも素敵です。
そして、エチも幸せ感じます。
良かった!面白かった!好き。
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