花丸漫画 Odds and Ends オッズ・アンド・エンズ
」のレビュー

花丸漫画 Odds and Ends オッズ・アンド・エンズ

暮田マキネ

ミステリアスに溺れそう

ネタバレ
2021年11月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ マキネ先生の最新作品です。1話35ページにして、ガッツリ読者の興味を引き寄せ、掴んで放さないスゴワザ展開。何なのこれ?どういう事ぉ~?もう1話でこうなので、後はどんどん深みにハマるだけなんだろうなぁ、と想像するとワクワクしかない。次を、もっと次を…まさに中毒です。いや、だってミステリアスに煽られますよ。3話まで読了。

森に囲まれて佇む私立の全寮制男子校。親のコネとカネさえあれば、どんな問題児でも受け入れられるという、怪しげな隔離施設のようです。
その寮内での取り決めが一種独特なルールで、先輩後輩が疑似兄弟の関係を作り、相互補助の精神を育むって…何だそれは…先輩後輩の関係でもいいのでは?と思うのですが…
もう既に、不思議な世界観に足を踏み入れてるんですよ。作品から放たれる空気感がミステリアスなんです。
寮のフロア長・薬袋が爽やかにカッコいい。でも、どうやら、かつては帰る場所のない問題児。新入生の頃の薬袋が、めちゃ可愛いんです!相部屋の先輩・奈良崎が薬袋を守るように庇うけど、何かちょっと雰囲気が怪しげ…何だ、何だ。何~?親の権力をかさに、力に弱い大人よりも優位にたつ奈良崎が怖い。さすが闇を持つ男の子を描くのが上手いマキネ先生です。
そしてそれぞれが進級してからの二人の関係が、これまたミステリアス。奈良崎の部屋に向かう薬袋を送り出す後輩の意味深な感じ…向かえ入れる奈良崎の妖艶な微笑み…奈良崎に向ける恋しているような眼差し……マキネ先生の描写がホントに素晴らしいんです。作品全体から感じる魔性の魅惑に溺れそう。『魔性』。正に魔性の魅力の奈良崎がゾワゾワさせるんです。優しい顔の裏にある本当の素顔が見え隠れして怖い~。まだハッキリしたものが見えないだけに、目が離せません。そして、大人になってる彼らはいかに?
これはワクワク面白いです~。薬袋×奈良崎編とあったので、他のCPも見れそうなのかな。楽しみ~。
各巻の表紙もお洒落で素敵ですね。

マキネ先生のtwitterによりますと、こちらの作品は単行本化未定で、単話で追いかけて欲しいとの事でした!えぇ!?何故?単行本化して欲しい~。
いいねしたユーザ26人
レビューをシェアしよう!