弁護士のくず
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弁護士のくず

井浦秀夫

「ゆうひが丘の総理大臣」(?)の弁護士編

ネタバレ
2021年11月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ この漫画、東日本大震災の直後まで、約10年間にわたって「ビッグコミックオリジナル」に連載されていましたね。AVは見るわ、猥談をするわで一見、弁護士の片隅にも置けない様に見える主人公の「九頭」と言う男、実は、無実の罪に問われてしまいました善良な人々を救うには手段を選ばない、右に出る者のいない「敏腕弁護士」ですね。まさに「ゆうひが丘の総理大臣」の弁護士編ですね。僕がこの漫画の中で一番印象に残っているのは、身重の妻を3人組の男の性暴力から守ろうとした夫と、性犯罪者の汚名を背負いながらも「性暴力の被害に遭遇した」恋人の無念を晴らそうとした「内倉」と言う男の話です。「侍ジャイアンツ」に登場しています、主人公の番場蛮の高校時代の先輩の「八幡太郎平」の台詞ですが、「本当に信頼出来る侍は、日ごろはいい加減な人間の様に振る舞って、いざと言う時に実力を発揮するものだ」と坂本龍馬が言っていたそうです。実際に、この漫画の主人公の「九頭」の様な弁護士がいましたら、誰もが「こんな弁護士、即刻クビにしてしまえ」と思うでしょうが、いざと言う時はこんな弁護士こそが本当に頼りになるのではないでしょうか?
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