このレビューはネタバレを含みます▼
高3の目白学は真面目メガネの草食系ですが、想像力豊かで書くことが好きなので、叔父のツテでエロ記事を書くバイトをしています。そんな目白がカツアゲされるところを1年の山隈武文に助けられます。別世界のイケメンかと思われた山隈でしたが、目白が叔父の仕事相手の名島と入ったお水系のお店に飛び込んできます。姉がそこで働いているのが許せないというエロ耐性の無い山隈は、目白の書いたエロ記事を見せられて反応してしまう可愛いところがあるのでした。
山隈姉弟が感情的にならないように取り持とうと山隈との接点を持つ目白でしたが、その奥には自分でも気付いていない山隈への想いがありました。山隈もまた目白に惹かれており、二人は好きと言葉にしないまま、キスから少しずつ関係を深めてゆきますが、その関係は突然終わりを告げ、目白は卒業してゆくのでした。
恋に不慣れなDKが、恐る恐る相手に触れ、日毎に募る想いに戸惑い、相手の言動に打ち震える、そんな瑞々しい様が丁寧に描かれます。
『火傷と爪痕』『青い鳥より』に続く三部作の最初の作品です。