このレビューはネタバレを含みます▼
岡田将生主演のドラマが面白かった記憶は強烈に残っていたものの、あらすじ以外は忘れていた中、この原作漫画が3巻まで無料だったのでとりあえず購入して読み出したら、菊比古(八雲)の青年期の美しさと、同門の天才落語家助六への憧憬とその死の真相、それ以降落語と心中すると呟き、諦念に満ちながらも、何歳になっても消せない八雲の艶めきに魅せられ、最後まで全く飽きることなく読み通しました。10巻というと長く感じますが、この10巻がドラマでも描かれていない、菊比古の生き様を漫画ならではの幻想的表現を用いて伏線を回収する神巻でした。圧巻とは、まさにこのことかと。11月28日まで3巻無料だそうですので、取り敢えず購入しておいて、読んでみて興味が惹かれたら、是非10巻まで読むことをお勧めします。10巻最後の参考文献の量にも圧倒されました。
雲田先生、素晴らしい作品をありがとうございました。