世田谷シンクロニシティ
」のレビュー

世田谷シンクロニシティ

本郷地下

2017年には早すぎたお話し

ネタバレ
2021年11月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ メトロのCDを購入したので、この機会に地下先生の過去作品も購入。この作品が出た頃1話無料で読んだんだけどピンとこなかった。そういう意味では自分も周りもこの作品の価値観を違和感なく受け入れられる時代になって、この作品の評価はこれからもっと上がっていくのかなと思いました。
自分の性嗜好が曖昧でも蓋をして気づかないふりをする人生を遅れたら楽だったのに、高史君が思い悩む姿が切なかったです。彼女に対する気持ちに嘘はなかったと思うし、買ってあげられなかったプレゼントを手作りしてる姿にも嘘はなかったと思うけど、あそこで彼女の舞さんは大人の精一杯のやさしさと強がりで自分から高史君を振って解放してあげたんでしょうね、きっと。優しい二人の関係に泣けました。
それにしても恋愛対象は女子で性的嗜好は男子って、深町君の女装姿の可愛さみたらもう、これは運命以外ないでしょ!と納得。
シンクロニシティって、よくわからないけど最後のアナグラムで高史君と深町君の名前がシンクロするところはぞわっとしました。作家様は細かいところまで作りこんでるなぁ。
本文は211ページもあって読み応えあります。無駄な装飾をそぎ落としたような先生の絵柄、とても好きです。
修正は白抜き、角度でみえない感じだし、絡みもライトな感じです。
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