イサック
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イサック

真刈信二/DOUBLE-S

ゼッタ(ヒロインがイサックの心!祝完結!

ネタバレ
2021年12月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 普通にファンタジーや因縁の仇を追う物語は好きですが、そのアクション漫画の中に少女漫画ぽさがあるのが特に好きなんです!それを中心に読むと合わなくなるので別回路で楽しみますが。それを前提とした感想です。
あとイサックの感想ばかりでさみしい!

あらすじにはゼッタという少女は1,2巻にはありませんが、一話目を見てくださいよぉ!ゼッタ(とロレンツォ)と出会って物語が始まるんです!
この漫画は私が期待している方面の感情描写が台詞だけで淡々としてるので、感情の深さが分からないところはあります。表情等で感情を伝えることに注力しないのは戦記物なので納得した上で少し残念。
〈もちろん目玉である仇への感情と執念や、国を守るとか「オン」に忠実な描写はわかりやすく描かれていますよ。〉
それでも、ゼッタがイサックに向ける感情を見ていくのは楽しいです。助けてくれたことで一目惚れのような、親鳥に懐く雛のような関係から始まり。
放っておけない心配から動いているようにも、でも「そこまでして着いていく!?」と思うとこもあるから心配だけじゃないよな〜(わからん)とも。
イサックに人付き合いや友情とかの関係について教えるところは母親のようだし、自分の宗教の教え・信念に従って諭すところは聖母よう。

▶イサックについて
ゼッタ→イサックは描写が多いですがイサック→ゼッタは少ないというか、イサックが周囲の人間に対する感情自体描写がないです。仇討ちという恩返しに殉じる優秀で質素な傭兵です。
イサックがゼッタを「守る」と思っているのはわかりますが、それが何故なのかー約束か、情や恩からかー、どういう存在なのかー恩人?親友?戦友?妹?。何を考えているかわからないし、正直仇討ち以外の細かいことは何も考えてないかもしれません(自分の生死すらも)。
仇討ち中に「もう死ぬしかない!」と言うシーンは多いですが、何いってんだ!?「約束」はどこいったんだよ、いつまでゼッタを連れていくんだ!一生の覚悟あるんか!(ゼッタはあるぞ!)と言いたい。

にしても、周りがいい人達でよかったヨ。仇討ちさせてあげるからって傭兵契約させて使い潰されていたかも。作中にあるように狂人な仇を追ううちに自分も復讐の化け物になってたかも。
書いていて気づいたけど→この作品の「心」は恩もそうだけど、ゼッタがそれなのかも!
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