【極上求愛シリーズ】エリート上司の独占愛から逃げられない
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【極上求愛シリーズ】エリート上司の独占愛から逃げられない

西ナナヲ/駒宮十

THE大人同士の恋

ネタバレ
2021年12月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 青春をきちんと謳歌して大人として仕事で成果も出して公私ともに大人になった二人の恋愛物語。
ヒーローは長い片思いを拗らせるわけでもなく、女性としてのヒロインと、部下としての一人の仕事の出来る大人としてのヒロインの両方を愛してて、支えたいと考えている大人な思考の男性だが、ヒロインへの恋情には、青春期の甘酸っぱさも入ってて、変に力は入ってないけど、純朴で素朴な青春期の恋愛を思わせる部分も入ってて、最後のエピソードで、ヒロインが言ったように、高校生の甘酸っぱさと、上司としての大人の男性の部分両方がその時々に顔を出して、なんとも言えない。
ヒロインは意地悪なガキ大将にいじられてたという認識で、ヒーローの片思いには気づかない青春期を送る。好きな子に好きとも言えずに、ひたすらにかまいたいから、意識してほしいから、ちょっかいをかけていた可愛いヒーロー。ヒロイン側としては、意地悪なガキ大将が頼れる大人の男性と成長した姿に頼もしさと、恋愛前の探り合う駆け引きを楽しんだり、向けられる好意に心を少しずつ寄せていくも、恋愛経験もそれなりにあり、計算も出来てしまい、割りきれる大人の部分もあり、弱っているヒーローと一度は関係を持つも、遠距離になってしまうことや年齢的なこともあり、ヒーローを見送る決意をする。しかし、ヒーロー側は、それを始まりと思っていて、長い片思いの末の再会と関係に距離など関係ないと突き進む。そして、遠距離恋愛を始める二人は、それを楽しめる大人の部分もあり、ラブラブな状態。交際後の、ヒーロー目線の想いや、ヒロインを側で上司としても男性としても守りたいジレンマに揺れるヒーローの心情が愛情深い。
思春期から自分に片思いしてたのに、他の女の子達と付き合ってきたヒーローの過去に嫉妬するわけでもなく、さらっと受け入れるヒロインの大人な恋愛思考がなかなか他ではない設定キャラで素敵な大人の女性に思える。自分と付き合う前の時間まで独占しようとはしないが、チクりと時々過去を茶化す恋愛の駆け引きもしてて、成熟した大人の女性の魅力に溢れてて、振り回されるヒーローの姿が微笑ましい。公私ともに経験と成長をした大人な二人のキャラが素敵。各々の過去を引っ張り出してくるキャラもいないし、さらっと各々の過去をイメージさせる描写があるが、それが軽いスパイスとして効いてる。過去があって今があっての大人向けの恋愛物語。
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