トーキョー・ジャーニー
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トーキョー・ジャーニー

蛭塚タウン

恋人よ〜僕は旅立つ〜東へと向かう列車で〜

2021年12月7日
昭和の名曲、太田裕美さんのあの歌が脳内をぐるぐるしていました。と思ったらフォロー様も。
進学きっかけの遠恋。
環境が変われば価値観も変わる。
ましてや若いと変わらない方が希少だと思います。
変わっていく中で取りこぼしてしまったモノが、かけがいのない、取り返しのつかないモノだったら…と思うと心臓が痛くなりました。

大切な人がいる故郷の思い出が散文詩と絵で表現されています。
どこか朔太郎を彷彿させるような切ないトーンが作品全体を覆っています。
こうやって作品の色を決める手法は好きです。
特に心に残ったのは「土が死を食み、命が咲くあの景色」という表現です。
通学路に実ったあけびがたわわに成っているような故郷を端的に、だが軽々しくなく愛を持って言いきっている。
それが大切な人に繋がっているってのがすごく刺さりました。
他にも、二の字二の字の…とか、遠きにありて思ふもの…などなどを思い出すような雰囲気のあるお話です。
心の故郷は大切な人がいる場所だと、一点の曇りのない気持ちが心地の良い作品でした。

余談ですが、地元の工業大学に落ちて、安田講堂っぽい建物のある東京の国立大学に合格すると言うのはちょっと笑えました。(最寄り駅は御徒町…一年生は駒場じゃないのかとか)(そこ突っ込むとこじゃねぇよなとか)。
あと、翔のTシャツのセンスがちょっと面白かったかもです。
ぐわっしゅも見れます(昭和や〜(^_^;))

えっちはかなりしています。けっこう濃厚でした。
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