このレビューはネタバレを含みます▼
初読みの作者様なんですが。セールで購入した「あとは恋だけ…」が良すぎて、只今1人カサイ先生フェア実施中(*´艸`)♪ ガチムチか綺麗めの絵が大好きで。絵柄で今までノーマークでしたが、6冊読み、ギャグ・シリアス・ライトな感じなど、作風がマルチである上にキャラの心情がとても丁寧で違和感がないことに感服しました。どの作品も好きだったのですが、こちらの作品は特に秀逸。
主人公2人が男性であるのでカテゴリーBLですが、第三者の手助けナシには這い上がれないどん底から一筋の光を見出だしたストーリーは、もはやヒューマンドラマかと。続編の「例えば雪が…」と合わせて、読後、心地よい余韻を引っ張りました。二夜連続ドラマを見た気分(笑) クオリティーがとても高かった(^^)
45歳。人生折り返しに入ってる年齢設定が、人生の悲哀をリアルに感じさせたのかもです。
人生諦めて惰性で生きていた充さんと何もかも失って本当に人生を終わらせようとしていた久我さん。
この2人を取り巻く鍼沢さんやまりかさん、光ちゃんの台詞があたたかい。そして黄金座の女性陣が強くてしたたかであり、しやなか。 場末のストリップ小屋が舞台であることが、言葉にする以上に言葉にされないもの全てを物語ってくれているように思えました。
黄金座を久我さんを守るために充さんがした選択のあたりは読むのが苦しかったですが、それも充さんが歩んで来た人生で。久我さんの言動が心に染みました。
久我さんを受け入れたいのに、受け入れられない充さん。2人の関係も、ひと山越えはしましたが…。