白のころ
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白のころ

三田織

萌えと切なさと癒しと明日への希望と…

2021年12月16日
疲れたなぁ…と、とりあえずビールを飲んで、フォロー様のレビューを拝見して、ほろ酔いポチ。
うぅ、とても良かったです。酔いも苛立ちもスッとさめました。三田先生大好きですが、こちらと『ほっぺにひまわり』は未読でした。デビューコミックスで、5話収録されています。デビュー作の『まほうのおくすり』以外は描き下ろしがあって、その後の2人のことやもう1人のきもちが知れて、より胸がいっぱいになりました。でも、『まほうのおくすり』は作者様仰る通り、アフターストーリーなしで、とても深み(含み)がありました。
5話それぞれに味付けが違いますが、お出汁が同じというか、「優しさと切なさ」がベースにあるな、と感じます。切なさというかやるせなさというか…。
『白のころ』「わしもうれしい」と言われたときの藤…胸が軋みました。そして、あの雪の日の太一の唇をどう受け止めたのかと思うと、あまりにも切なくて…そこからの「ガタン ゴト」が染みる…三田先生、ありがとうございます~。
『春は半歩先』「全然わかんないや ごめんね」に、「わかるよ」と簡単に言われるより、よっぽどいいと思いました。この2人はどうなるのかまったく想像つかない~笑。半歩先ゆく春よ、ちょっと待っておくれ笑。
『オフィーリア』くぅ~かっわいい😍全由良が癒しでした。「よろこびのゆらの舞」良かったですね笑。盆踊りとアイドルダンスの融合のよう笑。
『クリスマスブルー』一世一代の勇気を振り絞ったんだろうな…。その方法がズレていたとしても、好きな人と一緒にいたい気持ちは本物。そうしないと一緒にいてもらえるはずがないという思い込みが、辛く切ない。分からないことを分からないと言う三田先生が描く人たちが好きです。分からなくても心のままに動くキャラたちが好きです。
『まほうのおくすり』これは、胸がチクチクします。人の純粋さが、時に残酷さをはらむということを突きつけられます。お母さんの自信作には“幸せ”の象徴が入っていて、紛れもなく「幸せを願っている」ことが切なくもあり、日野くんとの日々「愛のまほう」は未来に繋がる希望だなと思いました。
どの作品もとても好きでした。
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