水井恭一のTEENAGE LUST
」のレビュー

水井恭一のTEENAGE LUST

つづき春

ゲイの赤裸々な心理

2021年12月16日
3歳からゲイを自認している男性(水井)のゲイとしての生き様に触れるストーリーで、他のレビュアー様方が書かれている通り心理描写が秀逸で凄く読み応えがありました。
この作品は、水井が水井になるまでのストーリー。自分自身の過去と現在を客観的に且つ赤裸々に語っていて、グッとくるセリフや言葉が沢山あって実に味わい深かった。そして、諦観したゲイがこれほどまでに深くて優しいとは!途中から人間・水井に心奪われてしまい、言葉の一つ一つを噛み締めて読んでいました。
試し読みした段階ではビ◯チな主人公かと思いましたが、まともです。倫理的に引っかかる箇所はあれど、生きていくには必要な選択だったと思えば綺麗事も言えなくなってくる。自分に正直で結構傷ついたりもしてますが、それでも水井なりに誠実に生きているところがとても好きでした。
絵は古いですが人間の心理に新旧はないので作画を気にしなければオススメです。私には久しぶりに刺さった作品になりました。
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