エトランゼ
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エトランゼ

紀伊カンナ

生活感のある作品

ネタバレ
2021年12月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 両親を無くしひとりになってしまった実央×ゲイで結婚から逃げ出した駿。
いつも海をずっと眺めている実央に駿が声をかけるのですが、両親がいないので施設に入ることになり島を離れる実央。3年の時間を経てまた駿の元に帰って来て一緒に暮らすストーリーです。
その後一緒に駿の実家に帰り世話になります。

駿のゲイであることへの葛藤が凄く重くてずっと駿を苦しめていて辛いです。思い出もゲイであることで苦しんだ記憶ばかりでネガティブになりがち。
しかし実央は、ノンケなのに駿が好きで、自分の意思で駿のところに戻り、自分の意思をしっかり伝えられて捻くれていないです。両親が居なくとも人を恨むことなく生きていて輝いています。
よくあるBLのファンタジー感がなく、すごくリアルで地に足のついた生活感を感じるお話でした。
実家に帰ってから、弟の存在もビックリでしたが実央もすんなり受け入れて一緒に暮らす駿の母親が凄すぎて尊敬します。
また、どのコマも綺麗で背景の描き込みも多くアニメを見ているようだなと思っていたら、作者様は元アニメーターだそうです。何だか納得。
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