このレビューはネタバレを含みます▼
座裏屋先生の作品は電子版も紙版も揃えているんですけど、この作品は紙版がもう注文できないので心して読みました。はぁ……。読み終えて、もう、胸いっぱい幸せいっぱいです。なんか一つの大きな映画を観たような、そんな感じです。「ロボットではなく、人と同じ寿命をもつ有機体」という設定に目から鱗で釘付けになりましたし、夢があるなと思いました。憎むほど愛していた人の顔と記憶をもっていて、◯◯に長けているから愛しあえるし、同じ時間を生き、共に天に旅立つこともできるから…。 最初、マキがひどい奴で許せない気持ちもありましたが、それほどまでにレンを愛していたことも、レンの裏切りも、死の真相も明らかになり、マキがああなった理由に納得しました。何よりアラタが前向きで純粋でひたむきなので、レンにはない魅力を感じてもう一度人を愛することで、マキは過去とも自分とも向き合うことができたのだと思います。エロさは十二分にありますが、ラストの、お互い愛し合う行為はひたすら美しく、涙が止まりませんでした。座裏屋先生は本当に天才だと思います。大きな感動にただただ感謝です。