Jの総て
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Jの総て

中村明日美子

コレクション4〜6巻(後日談付)で読んで!

2021年12月27日
1950年後半から60年代のアメリカで、Jと呼ばれるマリリンモンローに憧れる表紙の金髪の子の半生をJに深く関わる人たちが語る回想という形の導入で描かれた作品。過去回想が多重構造になってるので、作品途中でハッと気付いて語り手が誰か、語り手とJの関係の前提を読み直して確認する瞬間たくさんあるはず。ネタバレあらすじ読まずに一気読み。Jの生きた世界に連れて行かれました。いやー面白かった!泣けた!!明日美子先生の滑らかな線がJの妖しい魅力を存分に引き出していて、性別を超えて誰もが目を離せない、惹かれずにはいられない。できればあらすじネタバレなしで読んで。途中キツいシーンありますが、ストーリーで必要なシーンだし、地雷(何の地雷かはネタバレになるから書けないけど)だからと読まないでいるのは本当にもったいないです。

単行本はただいまセール中なんですけど、このシリーズ3冊、中村明日美子コレクション4〜6巻で買う事を強くお勧めします。コレクション4〜6は今セールではないけどクーポン使ってぜひ。というのも、私は単行本買って大後悔。。。コレクション収録の描き下ろしが読みたくて堪らなくて、特に単行本3巻完結後日談が描き下ろしであるそうで、ガリガリスマホ齧りそう。フォローさんと同じくコレクションを買ってしまいそう。もういいや、買おう、先生へお布施だお布施。もうねー描いてくださった作者さんにほんとうに感謝。(追記: コレクション6巻の描き下ろしは12ページは愛情深いエチなし後日談。ダブって買って後悔なし!)

Jシリーズ2006年初出完結だそうで、同級生シリーズの前に描かれたんですね。うーん、私はこの15年間この作品に出会わないでいったい何を読んでたんだろう。。もちろん今まで読んでたあま〜い少女漫画も好きなんですけどね、過去から逃げて流れてもがいて探し続けて最後に自分の全てを抱きとめられて強くなれる、なんて最高の恋愛なんでしょうか。星10連打。コレクションで読んで!
さあ、もう間違えない、次はコレクション7巻のJシリーズ前日譚「ばら色の頬〜」を読むぞ〜
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