猿喰山疑獄事件
」のレビュー

猿喰山疑獄事件

遙々アルク

またまたやられました…

ネタバレ
2021年12月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ ARUKU先生別名義の作品だそうで、こちらもオススメされてなかったら読んでませんでしたね。
タイトルが不穏…他の作品がなかなか心抉ってくる作品だったためかなり覚悟して読みました。
上手く言えませんがセリフの大切さ…セリフ全部が生きていて1つも読み逃してはいけないのがアルク先生作品だなと。
心の機微とかそんな細かな所でなく、人間そのものの生き方を走馬灯で見せられたようなライブ感。(走馬灯?ライブ感?は?ですが…)
2人の気持ちが変化していくまでの、一見他愛もないやりとりで半分くらい進んで行きます。覚悟して読んだので穏やかな展開にこの先どうなるのか逆に怖くなるくらい。でもその全てが結末へと繋がった時ブワッと押し寄せるこの感覚。最初の出会いからもうこうなるしか無かったんだと思い知らされる。
セリフや背景、登場人物の脇役1人に至るまで全て2人の感情のためにあり、無駄なものひとつもなかった。
先生が頭の中で組み立てられたストーリーを作品にする時求める精度の高さ、厳しさは相当なのでは…。
余韻でじわじわ感動が押し寄せて止まりません。作品力に圧倒されるというか…凄かったです!
ネタバレしてますかねごめんなさい…出来たら情報なしで読んで頂きたいです!
いいねしたユーザ7人
レビューをシェアしよう!