このレビューはネタバレを含みます▼
「恋が落ちたら」シリーズの上田先生。このお話もすごく好きでした。
廃品回収の仕事をしている晴仁さんと廃品としてだされ、晴仁さんに回収された桜次郎のお話です。人を廃品と少しびっくりな展開ですが…晴仁さんの手によって壊れた物が新しく生まれかわり動きだしていくように、一緒に生活していくうちに自分を廃品だと思っていた桜次郎の心も動きだしていきます。
目の前に広がる青空と海、太陽の下でパラソルたてて仕事したり、地元の人からも必要とされ愛されて、人も物も自然も大切に過ごしている晴仁さんのまとっている空気がとても優しくて、大きくて。桜次郎が癒され惹かれていくのもわかります。
垂れ目の優しい顔の晴仁さんと、だんだん大人っぽくなってきてロン毛をアップに結ぶ桜次郎も好みです。あまり詳しく作中でふれてませんが、どこか孤独と寂しさも感じられる晴仁さん。ふたりの想いが溢れてのキスからのシーンは、さすが上田先生、色気に満ちあふれてました。最後まではしてないんですが、あのイチャイチャでもぅ…
素敵な情景と優しくて幸せな読後感。年明けにぴったりなお話でした。