このレビューはネタバレを含みます▼
「鬼と天国上下」の続編です。
この作品の推しポイントを、拙い言葉で挙げていくならば、美しい絵、心震えるストーリー、魅力的なキャラ!前作同様、これらの完成度の高さたるや!!
「絵」これはもうホントお吉川先生の神業です。オジサンが、どこのページを見てもおじさんなのに、印象は「美しい」のです。前作も最高!なのに、今作「再」は、豊かな人間味がダダ洩れな表情を曝せるようになった天獄センセーの成長や、青鬼センセーと天獄センセーのあまあまイチャイチャが、オジサンの色気が!どのコマからも読み取れます…。たまらんです。
「ストーリー」阿賀先生、天才。人を愛することの尊さが、どのエピソードからもあふれ出ています。前作はかなり特殊な二人、という印象が前面に出て(そこが私に刺さってしまったのです…はぁ~大好き)いましたが、その土台は愛することの尊さです。しかも今作は、一歩どころかググイッと愛に踏み込む二人!アマアマだけではない、大人の恋が深く深く描かれています。…たまらん。
「キャラ」登場人物一人一人の心情が、たとえ少ないコマ数であっても丁寧に描かれているからこそ、読者はスッとファンタジーの世界に入り込めます。(微妙な表情を的確に描き切るお吉川先生天才!)しかも新キャラのヤスミン!!彼女を生んだ阿賀先生、やっぱり天才!これまで私が手にしたBLは、メインCP以外の主要キャラで多かったのは、愛の試練役です。あの手この手でメインカプの愛を試します。ヤスミンの働きっぷりも完璧です。彼女のおかげで、青鬼センセーと天獄センセーの関係がググっと深まったのは言うまでもありません。しかし、彼女は愛の試練役だけではないのです!推しカプ爆誕で宇宙を彷徨うヤスミンの、二人を見守る眼差しは我ら腐の民のそれと同じ!私たちはヤスミンというキャラを通して物語の中に入り込み、この物語の一部になれたのです!なんて画期的!!(願わくば、ヤスミン目線の二人の観察日記とか読みたい…。)はぁ~、もう…たまらん!
そんなこんなで、ストーリーもキャラクターも前作から数段パワーアップしている今作。個人的には大好き過ぎて苦しいのですが、前作から続く二人を知れて幸せでした。そして続編とか…!とりあえず、発売日まではナニが何でも生き延びねばなりません!