BARBARITIES
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BARBARITIES

鈴木ツタ

良すぎて…良い!アダムが好き過ぎて困る

ネタバレ
2022年1月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 中世の異国を舞台にした、美丈夫アダムと堅物のジョエルの物語。最初は表紙右側のジョエルから、タイトル通り野蛮人呼ばわりされながらも、一途に愛情を傾けるアダム。このアダムが、ツタ先生の高い作画力で本当に美しいだけでなく、飄々として底抜けに明るいながらも、神出鬼没に表れてジョエルをピンチから救ったり、ジョエルを思って自ら死を望んだり、でもジョエルの前では初恋をした少年(ワンコとも)のようになってしまったり、とほんっとうに魅力的☆漫画的すぎる?漫画だからいいのです!鬱屈した日々の癒しで救世主ですっ(バンッ!)。
この2人以外にも、次期国王と奴隷CPのルイスとジルという身体の関係のあるCPや、可愛らしいクリスとルカの幼き国王と王子CPに、アダムのツッコミ担当の従者ポールといった個性豊かな登場人物が豊富で、会話もテンポ良く、クスリとしちゃいます。
アダムとジョエル、最後の最後まで、焦らされて、「もうこのまま終わるのかな?」と思っていたくらいのところを、すんでの4巻でアダムの気持ちが通じたときは、アダムの喜びが我が喜び!と感極まれり、でした(涙)。身体の描写もステキです!
ジョエルの魅力も、アダム目線で見るとジワジワ伝わってくるのでご安心ください。
作品で見せる作画力と脱力感のある後書きの落差も面白くて好き(特に1巻巻末の下書中のツタ先生とペン入れ中のツタ先生のバトルが面白くておすすめ。アダムの顔に「美形」と貼り付ける雑さがたまらん)。
他にもイケオジが沢山出てきていい!とか、信仰と政治の関係を描く物語パートがストーリーに重みを付けてて飽きない!でも重すぎない!とか、作品愛を語りたいところが沢山あるけどキリがないのでこのへんにしておきます!
1、2巻244頁、3巻230頁、4巻212頁とボリュームあり。でも、まだアダム見たい…。話毎の扉絵もカラーで見たい…←我ながらしつこい!
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