このレビューはネタバレを含みます▼
しんしんと静かに降り積もる雪のように、壮志さんの「変わりたい」という思いが、読み手の心にじんわりと染みていく味わい深いお話でした。
「やったー!良かった。ハピエンで♪」のような明るくカラッとした読後感ではなく、むしろ真逆の、しみじみ幸せを噛みしめるタイプの読後感でした。温泉の湯から上がった後もしばらく体がぽかぽか温かい…みたいな(^^)
言葉をつむぐのが致命的に苦手な壮志さん。それは、自分の名前ですら相手に伝えることが難しいレベル。そんな壮志さんにとっては、意図的に周囲との壁を築き、他人と距離を作ることは、自分を自衛するために必要なことで、その方法が音楽・メタルだった…。
壮志さんのメタルを聴くきっかけを知ると、やるせなくて…。壮志さんが言葉に詰まるたびに、紙と鉛筆を差し出してあげたかった!
意思を伝える方法は言葉だけではないのだけれど、別の方法を模索するよりも、他人と関わらない方法を選んだ方が楽だったのだとしたら、どんなに辛く孤独な生き方をしてきたのだろうかと、胸が苦しくなりました。
きちんと片付けられた壮志さんの部屋は、とっても居心地が良さそうで。いつも半袖なので、ぽかぽか暖かいんでしょうね(^^)
こたつ布団やお布団も可愛いくて。襖も何気に模様が可愛い(^^) メタルのポスター貼ってある壁もCDの棚と合わせて、彼のお気に入りの壁面なんだろうな~。
語らずとも丁寧な生活をしてる壮志さんの人となりが伺えるお部屋で、じっくり見てしまいました(^^)
遣斗さん視点で見ると、壮志さんとのロマンスは、か~な~りゆっくり進む上に、ほぼプラトニックに近い感じだったので、ラブに重きを置くより、個人的には壮志さんの心の成長を見守ってた気がします(^^)
でも、みちこさんは最の高 (^^)d あなたを恋の師匠と呼ばせてください (笑)