霧の楽園
」のレビュー

霧の楽園

丸木文華/笠井あゆみ

これは良いメリバ!!!

ネタバレ
2022年1月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 溺愛執着伯爵家一人息子祐太郎×父に蔑まされる哀れな奉公人学
舞台は大正時代、霧の立ちこめる館。霧のようにじっとりと息苦しい世界で繰り広げられる。
『学よりも学をわかっている』と意味深にいう祐太郎…。

きっとあれもこれも伏線なんだろうけどよくわからんという感じで展開されていくストーリーに惹き込まれ、最後葵の手紙で明かされた秘密でもう一度最初から読み直したくなる作品です。
学の重要な秘密を学本人は知らない&祐太郎の前でしか明かされないってところに二人のドロドロした絡まりが見えて良かったです。
最終的に周りはこの2人どうしようもねぇと冷めた目で傍観していますが、二人は幸せそうでなにより。

いやー、祐太郎に抱かれて自分の被虐心にも気づいてしまった学可愛かった。そしてそれに気づいた祐太郎が本来甘々に愛でたい系っぽいのに「お前の心情がわからないとでも?」ってわざわざ意地悪してあげるんですよ。優しい…。色んな学との戯れも見たかったなー。旅館で構ってほしくて出てきたタロウちゃんに「寂しかったのか」「おいで」って言う祐太郎がやっぱりあまーい!

鬱々とした世界観ですが、可哀想で可愛い学をひたすらにこねくり愛でる祐太郎と笠井先生の挿絵が甘さと美しさを加えて話を引き立てています。
丸木先生と笠井先生のタッグ大好き!

結局あの手紙は誰が書いたの?ユウタロウは祐太郎のイメージから作られたから同じ名前ってこと?ユウタロウに祐太郎は気づいているのか?
そんな感じで最後もモヤ〜っと終わるので尾を引きます。
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