【電子限定】翼なき彼ら
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【電子限定】翼なき彼ら

西田ヒガシ

西田先生、優しいなぁ

ネタバレ
2022年1月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 先生のTwitterを見て楽しみにしていました。お話は少し不思議系が入っていますがモヤモヤは残らず。読み手によって色々な解釈ができそうですが、読後は西田先生の優しさに触れてジンワリきてしまいました。
少年時代に仲良しだった2人が25年ぶりに偶然故郷で再会するところからお話が始まります。自由人でやさぐれ気味な木田と家庭人でリーマンの藤井、最初こそぎこちないのですがお互いを支えに過ごした少年時代が回想されるにつれて、相手がかけがえのない存在だと気付き始めます。大人になるって自分の大事な部分を削ったり偽ったりと大変ですが、本来の自分を取り戻すのはもっと大変で‥。背中に生えた翼はそんな大人達へ「あなたの大切なものは何ですか?」と問い、「自分を見失わないように」と伝えてくれているかのようでした。
そんな2人が涙を流しながらこぼした願いにこみ上げてくるものがあります。単なるBLとは一線を画す作品、またもや先生に心を奪われて優しいなぁと深く思うのでありました。
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