未来圏で愛を紡げば
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未来圏で愛を紡げば

あかねソラ

うわぁあぁぁあぁあぁぁあ!!!

2022年1月26日
ううっ…ううっ…最高すぎて嗚咽が…!!!なんつー傑作を描いてくれてるんだ!!!あかねソラ先生はよぉ!!!!一生推させてくれよぉ!!!!いや、本当にね、あかねソラ先生の他作品も読ませていただいて、メリバエン、バドエン共に好きだなぁってしみじみ思ってる間に、こんなハピエン作品を出していらっしゃるとは…!!!普段メリバエンなどを描く人がハピエン描いたら、尊さが増すに決まってんだろ!!?!どれだけ尊くなれば気が済むの?!?(情緒不安定限界ヲタク)

前半は、学生の頃にうまくいかなかった先輩:杉野×後輩:日比が再会するお話で、後半は学生同士両片思いの穂積と奏多がくっつくまでのお話です。両方とも最高でした。【以下盛大なネタバレ】杉野が学生時代、言葉も考え方も稚拙だったが故に臆病になってしまい、日比の告白を袖に振ったあと、ずっと振ったことを後悔していた描写に胸が締め付けられました。やっぱ美男が後悔してる顔は控えめに言っても最高だな。そんでもって日比は振られた時に杉野に言われた言葉がずっと解消できずに軽いトラウマになっていて、それなのに今更再会して、好きと言われて、どうしたら良いのか分からない状態。心の奥底ではずっと好きだったはずなのに、認めたくない。こんな感情が恋なわけがない。トラウマを植え付けた相手への憎しみも相まって、まさに愛憎模様が巧みに表現されています。加えて、あかねソラ先生は言葉表現が綺麗なので、杉野が日比を振るときの表現も綺麗なんです。「憧れを履き違えた何かだよ。大丈夫だよ、日々。お前の気持ちに相応しい言葉がどこかにあるはずだから、探してみなよ。それでさ、もし答えを見つけた時は…俺に伝えにきてくれたら嬉しいな」って。でもその言葉の背景には、「うまく言えない感情も本を通して言葉にできる」と日比がさり気なく言った言葉がある。そんな小さな言葉も拾い上げるくらい杉野は日比が好きだったんだなぁ、と私は思わずにはいられない。そして日比はずっと言葉を探すんです。でも、どんな小説にも載ってなくて、さらに分からなくなる。こういう細かい、どうしようもない人間の感情の機微があまりにもエモくて最高でした。

レビュー件数少ないの勿体ない。もっと広まればいいなぁ、と思います。
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