百年でただ一度だけ恋した
」のレビュー

百年でただ一度だけ恋した

ARUKU

言葉のチョイスが凄い

2022年1月26日
先生との出会いは「猿喰山疑獄事件」でした。その作品に出会って度肝抜かされて、先生の作品は安易に手を出しちゃいけない!と何度となく素通りしてまして‥。が、今作のレビューを読んで再度トライ。内心ビクビクしてましたが(猿喰山〜はまじ衝撃的だったので)、前述した作品と趣が全く違い別の意味で衝撃でした。
ストーリーは少女漫画的王道恋物語ですが、人間の弱さや狡さもきちんと描かれてて渋み辛味苦味の後にくる甘さが格別。246pというボリュームも読み応えがありました。
正直、特徴的な絵が少し苦手なのですが、言葉のチョイスというか詩的な表現が素晴らしくて先生が紡ぎ出す文章に酔いまくり。文章に品格があるとでも言いましょうか、上質な「読み物」の風格すら感じました。
この独特な味わいはアルク先生にしか生み出せないもの。まだ数冊しか読んではいませんが、先生の表現力に完全に魅了されています。
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