機動戦士ガンダムUC 虹にのれなかった男
」のレビュー

機動戦士ガンダムUC 虹にのれなかった男

福井晴敏/葛木ヒヨン/矢立肇・富野由悠季

とてつもないギャップ萌え

2022年1月29日
一巻完結って微妙な作品に思いがちですが、
適切な要素が抽出・濃縮された名作が埋もれていたりしますよね…

物語は「アクシズ戦争」直後に、ブライトが秘密裏に呼び出され
審問を受けるシーンから始まり、その中で
「機動戦士ガンダム」から「逆襲のシャア」までの期間、
ブライトが当時を何を考え、そしてソレを今どう思うかが描かれています。

思いっ切り下世話に、身も蓋も無い言い方をしてしまえば
常に自分に厳しくあらねばならない立場のブライトが
気丈に振舞いながらも、心の中では弱音吐きまくりの
ギャップ萌え作品です。

子供の頃は、私はブライトが嫌いでした。
しかし成長するにつれ、小さい頃は聞き流していた
彼の19歳という年齢に驚愕するようになり、
ホワイトベースの置かれた状況の異常性や、
彼の双肩に掛かるあまりに大きな責任を理解するようになり、
やがては彼の未熟さに人間味を感じるようになりました。

本作で彼は、自分の前を通り過ぎた少年・少女達の
親であろうとしていたと吐露しています。

そんな彼が、過去の自分を悔やみ、揺れながら、
その遺志に殉じようとする姿勢に、愛しさすら感じます。

どうせガンダムを知らない人が見ることは無いでしょうから、
★5を付けちゃいますw
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