副音声はうるさい十分に【単行本版(シーモア限定描き下ろし付き)】
英子
このレビューはネタバレを含みます▼
余計な物を描き込まず、淡白とも思える画面。美形リーマンたちのクールなやりとり。
しかしその実『副音声』たる心の声が画面から溢れ台詞を圧倒し、すれ違う想いがクスッと笑いを誘う洗練されたコメディ…と思っていたのだが。
読み進めるうち『副音声』に堪らなくなってしまった！ どうしてここまで辛くなる？！
相手を大切に想い、傷つき傷つけるのを恐れる二人は、真面目で考えすぎて、良く似ているのだ。現状に甘んじていいから、この関係を失いたくないという切実な両片想いが、初めのクールさは何処へやら、徐々にそれぞれの表情を豊かにし、カラダの関係をこれでもかと濃密にしていく。
ビジネスモードのポーカーフェイスとスーツ姿、抱き合う時の見事なカラダとつい現れてしまう正直な表情。二人のこんなオンとオフの違いも作品の見どころ。
二人の『副音声』は最早タマシイの叫びと言っていい。これがこの上なく切なくエロく、愛しい。
2/13までセール！
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