雪の妖精
」のレビュー

雪の妖精

芹澤知

「繋がりたい」で妄想した自分を猛反省

ネタバレ
2022年2月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 芹澤先生の新作。冬の北海道が舞台で自然や動物の描写も一コマ一コマがイラストのように美しい。そして北国の動物のように警戒していた春樹が都会から来た成美に惹かれて蓋をしていた心の柔らかい部分を少しずつ見せていく様が丁寧に描かれやっぱり良い…が、頭のどこかに「BLだし…このピュアな男の子のあられもない姿が描かれてしまうのだろうか…」というよこしまな考えがチラ付き、最初に年齢聞いているところで18歳以上だから大丈夫って読者に伝えているのかな…とか、成美が「俺は春樹と繋がりたいと思っているみたい」と春樹に話しかけたシーンでは(63頁)「…これって内心の願望が言葉になって出てしまったってことかな…てことは…」とふーっと深呼吸入れたりしながら読み進め…アレ?えーーー…「ちょっ……ほんっ…っと、お、おまえ、どこで何妄想してんだよ!?」と自分で自分にDK風ツッコミを入れましたね。はい。もうね、普通の会話を普通に読めない病なんです。2人と芹澤先生、ほんっとに申し訳ない。謹んでお詫び申し上げます!

ですが、最近無理矢理そのシーンを入れた感のある作品を読んでちょっと残念に思ったこともあり、今回はピュアさを貫いていただいて良かったな、と思ってます(本当ですよ〜)。最後まで、あるのかないのかドキドキできて面白かったです。もちろんおススメです!
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