オカリの誠実さがサウロに響く時

ネタバレ

2022年2月26日

このレビューはネタバレを含みます▼ 「リュカオンの末裔」で主役のシアの異母兄・サウロと、イズマの親友である黒国兵士・オリカのお話でした。相変わらずオメガに対しての扱いがグズでしかない、衰退の道を進んでいる白国に辟易ですが、それがないと始まらないこのシリーズ。今回も前作とは違う意味で、サウロの扱いが酷く、可哀想でなりませんでした。でもその中で気丈に役割を果たし、他のオメガたちが困らないようにする姿には胸を打たれます。前作ではたょっとおちゃらけた印象のあったオリカですが、今回は紳士的で頭脳派、黒国のアルファらしく穏やかで、でも迫力も体力も備え、愛する者を尊重し、守り抜く姿が好印象です。サウロに対しても、他のオメガに対しても、"オメガ"としてではなく、ベータにしても然別。"人"として接するのがいいです。誠実さが本当にいいです。二人の子供が大きくなる頃にはまた白国のオメガ世界も変化を遂げ、誰もがサウロとオリカのように愛する人といられるようになるといいです、それがサウロの願いだから。いつかシアとも会えるようになるでしょうね。

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milky さん

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