恩田星人
」のレビュー

恩田星人

雪路凹子

SF+BL

2022年2月26日
のっけからシュールな設定ですが、時間の感覚が違う二人(?)がどういう関係を築くのか、というなかなか深いテーマが潜んでいる作品。セミ雑学のネタもよい。なお、この作品を読んで、昔見た「光の旅人 K-pax」というSF映画を思い出しました。設定はこの漫画の方がはるかにシュールなのですが、限られた空間(施設と下宿)の中で、よく分からないもの同士がそのままで心地よい関係を築くところとか、ラストの感じでなんかパラレルな感覚がありました。宇宙人の立ち位置は全く違いますし、礼子さんはオネエなだけで極めて常識人ですけど。この作品は蝉ならではの詩情が際立っていて、BLとSFを一緒に味わえる良作です。
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